コミュニケーションDXに必要不可欠なビジネスチャット。
「ビジネスチャットは結局何を使えば良いの?」と考える方は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、DX・IT業界でエバンジェリストとして活動する筆者が代表的な3つのチャットツール「LINE WORKS」「Slack」「Chatwork」の特徴を徹底比較します。
- 各ツールの特徴や得意分野
- 料金体系
- 向いている企業
各ツールの無料範囲については、以下の記事で比較表付きで詳細に解説しています。こちらも参考にください。
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LINE WORKS、Slack、Chatworkの無料プランの比較|2025年1月最新版
コミュニケーションDXを実現する上で必要不可欠なビジネスチャットツール。 検討している方の中で「無料プランでどこまでできるの?」と疑問に思う方は多いのではないでしょうか。 そこで今回は、DX・IT業界 ...
コミュニケーションDXツール①:Slack
Slackの概要
Slackはソフトウェア大手セールスフォースドットコムが提供するビジネスチャットツールで、ベンチャー企業やIT企業を中心に導入されています。
Slackの特徴①豊富なAPI連携
Slackは、先述のようにチームやプロジェクト単位でチャットルームを作成してプロジェクトを進行することはもちろん、豊富な連携アプリを揃えている点が特徴的です。「フォームやマーケティングツールと連携してお問い合わせが入った際に特定のチャットルームに通知する」「スプレッドシートと連携して日々の数値を自動的に特定のタイミングで通知する」など、各種ビジネスツールと連携することでコミュニケーションDXの枠を超えて全社的な業務効率化に向けた基盤として利用することが可能です。
Slackの特徴②ノーコードで繰り返し業務を通知可能
Slackはノーコードで日常の提携業務を自動化することが可能である点も特徴的です。以下のように毎日繰り返しでマネージャーや担当者が行なっている業務を、コーディングなしで簡単な設定をしておくだけで指定のタイミングに指定のグループや社員に自動通知することが可能です。
毎日の進捗報告リマインダー
毎日決まった時間に「今日の進捗」や「目標」を自動でチームにリマインド。業務の進捗管理が簡単になり、社長が全体の動きを把握しやすくなります。
毎月の請求書チェック通知
経理チームに対し、毎月決まった日に請求書処理の確認通知を自動送信し、業務の抜け漏れ防止に役立ちます。
アンケートの自動収集
社員の意見や満足度を定期的に収集するアンケート通知を自動化し、労務管理や職場改善に繋がります。
Slackの特徴③無料プランが選択可能
過去のメッセージ保存期間や一部機能に制限はあるものの、無料プランが存在するのは嬉しいポイントです。まずはSlackにコミュニケーションを置き換えることでどのようなコミュニケーションスタイルになるのかを部分導入で確かめてから段階的に有料版を導入することが可能です。
Slakの価格
Slackは無料プランが存在します。無料プランではメッセージとファイルが90日を過ぎると見ることができない点をはじめとして、その他機能にも制約がかかります。上位プランではプロプランが月額900円/1ユーザ、さらに上位のビジネスプラスプランが月額1600円/1ユーザとなっています。最新の価格や機能の比較はSlackの料金ページをご覧ください。
Slackの特徴まとめ
このようにSlackは人と人のコミュニケーションのみにとどまらず、業務に関わるあらゆる情報ややり取りを自動化・一箇所に集約することができる点が特徴的です。
Slackの向いている企業
Slackは以下のような企業に向いていると言えるでしょう。
- 人と人のコミュニケーションだけではなく、業務に関連する情報全てを一箇所に統合したい
- 社内でノンコードレベルなら設定ができる担当者が存在している
- マーケティングやセールスのDXを進めており、Salesforce、HubSpot、GoogleWorkPlace等の導入をする予定もしくは導入済み
このような特徴から、スタートアップやIT系の企業に多く使われている傾向があるツールです。
コミュニケーションDXツール②:LINE WORKS
LINE WORKSの概要
LINE WORKSは、LINE WORKS株式会社が提供するビジネスチャットツールで、ビジネス版のLINEと言えるツールです。
LINE WORKSの特徴①使い慣れたユーザ操作画面
LINE WORKSは、LINEと同じインターフェースであるため、日常的にLINEを使い慣れている人であれば違和感なく使用できます。ITリテラシーに関係なく誰でも使いやすく、スタンプや既読機能などで気軽なコミュニケーションが可能です。
LINE WORKSの特徴②お客様や社外との連携
LINE WORKSのアカウントでは、IDやQRコードを利用してそのまま通常のLINEと友達になることが可能です。不動産・カーディーラー・保険などの販売職が顧客と繋がることはもちろん、建設業での関係者同士のチャットをLINE WORKSで行う事も可能です。
LINE WORKSの特徴③セキュリティの向上
通常のLINEと異なり、上記で追加したお客様情報や関係者情報はLINE WORKS上で保管されます。これによって従業員の退社時の持ち出しや、情報漏洩のリスクを防ぐことが可能です。また、アクセス権の設定やログ管理機能により、セキュリティを守りつつLINEを活用したコミュニケーションを実現することが可能です。
LINE WORKSの価格
LINE WORKSは30名まで無料で利用することが可能です。無料プランではストレージやビデオ通話の時間や利用可能機能に制限があります。31名以上はスタンダードプランが月額450円/1ユーザ、アドバンスドプランが月額800円/1ユーザとなっています。各プランの最新の金額や機能詳細はLINE WORKSの料金ページをご覧ください。
LINE WORKSの向いている企業
LINE WORKSは以下のような企業に向いていると言えるでしょう。
- 従業員のITリテラシーに関わらず活用できるツールを導入したい
- お客様や社外関係者とのコミュニケーションにLINEを活用し連携を強化したい
- LINE活用とセキュリティを両立したい
コミュニケーションDXツール③:チャットワーク
引用:チャットワーク公式サイト
チャットワークの概要
チャットワークは、株式会社kubelが提供するビジネスチャットツールで、2024年6月待つ時点で導入者数59万社以上、利用者数700万人以上のツールです。シンプルなインターフェースと使いやすいタスク管理が特徴的で、中小企業を中心に多くの企業で導入されています。
チャットワークの特徴①シンプルで直感的な操作画面
チャットワークはシンプルな画面設計で、初心者でも使いやすく、チャットやファイル共有、タスク管理を一画面で操作できます。難しい設定なしでコミュニケーションができるため、従業員のITリテラシーにばらつきがある中小企業でも導入しやすいのが特徴です。
チャットワークの特徴②使いやすいタスク管理機能
チャットワークは、メッセージ内にタスクを追加する機能があり、担当者や期限も設定できます。例えば「今週末までにやるべきこと」をまとめたり、「顧客対応の確認事項」をタスクとして設定することで、抜け漏れが防止され、タスク管理もチャット内で完結します。
チャットワークの特徴③顧客や取引先と繋がりやすい
チャットワークは、利用者数700万人以上のツールであり多くの顧客や業務パートナが利用している可能性が高いツールです。顧客や業務パートナーとIDを交換することで、グループチャットや個別チャットでプロジェクト毎にやり取りをスムーズに進めることができるのが特徴です。
Slackとの違い
SlackもSlackコネクトやSlackに招待するという方法で顧客やパートナーと繋がることは可能ですが、以下の点においてチャットワークの方が繋がりやすいです。
- 気軽さ:Slackの場合は組織同士の接続設定 or 自社組織に招待・承諾してもらうなどの作業が発生します。
- 料金:Slackコネクトの機能はプロプラン(月額925円/ユーザ)以上で利用することが可能。チャットワークは上限はあるものの無料から顧客や業務パートナーと繋がることが可能です。
LINE WORKSとの違い
LINE WORKSも顧客やパートナーと繋がることは可能ですが、顧客やビジネスパートナーでビジネスのやり取りはチャットワークで行いたい・チャットワークの方が連絡に気づきやすいという方も一定数存在します。そういったユーザの際はチャットワークで繋がってコミュニケーションを行うことでスムーズなコミュニケーションが可能です。
チャットワークの価格
チャットワークは100名まで無料プランが存在します。無料プランではメッセージが40日を過ぎると見ることができない点をはじめとして、その他機能にも制約がかかります。。スタンダードプランが年間契約で月額700円/1ユーザ、エンタープライズプランが月額1200円/1ユーザとなっています。各プランの最新の金額や機能詳細はチャットワークの料金ページをご覧ください。
チャットワークに向いている企業
チャットワークは以下のような企業に向いていると言えるでしょう。
- 従業員のITリテラシーに関わらず活用できるツールを導入したい
- タスク管理まで合わせてDX化したい
- お客様や社外関係者でチャットワークを使っている人が多い
まとめ:コミュニケーションDXツール3選
この記事ではコミュニケーションDXを実現するためのビジネスコミュニケーションツール3選をご紹介しました。各ツール毎に特徴がございますので、皆さんのビジネスに合ったツールを選定いただければと思います。
コミュニケーションDXツールの導入自体は難しくないため、おそらくDX担当等は不要で進めることが可能です。ですが、ツール選定で迷っている場合や組織全体でのDXを進めていきたい場合などは、弊社で提供している外部のプロフェッショナルが貴社の社内担当としてDXの全てを代行するサービス「代わりにDX担当」を提供しております。
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